極楽せきゅあブログ

ときどきセキュリティ

例のメールの件

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060222-00000002-san-pol
そろそろ幕が下りそうな感じになってきましたね(笑)。
へそ曲がりなあちきはここで、それじゃーどんなネタが追加で出てくれば説得力があるのか、ってのを考えてみちゃうわけですよヽ(´ー`)ノ
まず、メール関連については「メールソフトウエアのバージョン」が細かいところまで明らかになれば、もちっと議論できそうですよね。あちきが出ていたテレビ放送の特集では、堀江さんがブログで6.2J使ってるぞよ、ということを書いていた(日時は聞かなかったけど、Vecterのプロレジ大賞取った、もちろん使ってます、とか書いてあったとか)、だからこのヘッダの出方はおかしいよ、という論理を展開していました。そもそもを言えば電子データは何でもねつ造可能、という前提を横に置いたとしたら(置けるのか(笑))、6.2Jよりも前のソフトウエアを8月の時点で使っていた、という材料を示すことができれば、こりゃけっこう説得力が増しそうですよね。ヘッダに刻印された日時のときに選挙活動中だった、という話なのであれば、もしかすると自分のいつものマシンではない、サブのマシンからメールを送ったかも知れないですし、そこには最新版ソフトウエアが入っていなかったかも知れないですよね。そのあたりのことを裏付けるものが出てくればいいんですけどね。
それに文面のツッコミですが(「宮内」とは言わないとか、おかしな「@」が付いてたとか、署名(シグネチャ)が違うとか)、ぶっちゃけこんなところの論点はどうでも良いんですけど(笑)、反論するなら「急いでいた」「出先で借り物、あるいはサブのマシン使用」ってなことで通常と異なる文面、シグネチャというのもあり得なくもないすかね。
さらに、このメールが実際に送られたかどうかってのは、メールそのもの以外の材料が必要ぽいすね。サーバーのログとかね。
サーバーのログがどの程度残っているのかにもよりますが、出てきていない他のヘッダに刻印されている各サーバー、ゲイトウエイにメッセージID付きのログが残っていると照らし合わせできそうですね。ただ、そのIDのメールがこの内容だったのか、ということはそれだけでは言えないですね。
そういうことだった、と言うためには、最後にはやはり送信者が送信のときに使ったPC、ハードディスクが必要でしょうね。仮に削除されていたとしても、単なる削除なら掘り出すことができますんで、とにかくそのあたりのネタ欲しいところですね。
欲を言えば提示されていないヘッダに刻印されているはずの使ったPCのIPとかコンピュータ名とかがわかって(ユードラはコンピュータ名ですかね)、その時期確かにそういう名前が付いてた、ってなことを言えれば良さそうですよね。
受信者のPC、ハードディスクってのも使えそうですね。受信者のPCの中身をつぶさに調べて当該時刻にメールが受信されているか、内容が改ざんされていないか、そもそも作り物のメールではないのかというあたりの材料(決定打は無理ですが、整合性を持ったロジックを構築し説得力が高いものを出すことは可能かと思うデスよ)を出せるといいですよね。
っていうか、逆に言えばこれだけの材料が無いと説得力は出せないんですよね。そういう意味ではあまりにも迂闊だったかなあ。
もちろん、もし口座番号とか口座名とかがわかっているのだとしたら、そのネタも使えると思いますけどねー。でも出てこないことにはそれすら俎上に乗せられないんすよね。
そしてもう一つ論点があって、メールの送受信ってのは、いつもいつもこれだけの材料をそろえないと誰がいつ何を誰に送ったかって言い切れないんすよね。郵便だってもっと簡単にそういう材料を提示できるのに、インターネットのメールシステムは山ほど材料を仕入れてこないともうほとんど何も主張できない状態に等しいわけです。なおかつ、材料をそろえようとしても、例えば通信の秘密とか、そろえたい側にとってのハードルは高く、しかも多いんですよね。
ってことはぶっちゃけて言えば、悪用する方にとっては非常に好都合な状態なんすよね。
そういうことを避けたくてSenderIDとかいろんな仕組みを考えてはいるんだけど、プライバシー問題とかにぶつかったり、いろんな団体の思惑が交錯したり、まだまだこちらも障壁が多くて現状どうにもならないんすよね。ここんとこ実は大きな問題だと思うですよ。