極楽せきゅあブログ

ときどきセキュリティ

アーサー・C・クラーク

とうとう亡くなってしまったか。あの世代の御三家最後の一人。最晩年まで旺盛な執筆活動をしていただけに、唐突な感じがするけど、もうでも90歳だったんだなあ。
ご冥福をお祈りします。


クラークとはもうかれこれ40年近くつきあっていたりするけど、好きな本多いです。

「渇きの海」を読んだのは高校生か大学のときだったかなあ。クラークって筆致がクールなんだけど、そのクールな描写が折り重なってたたみかけてくるというか、ロジカルで熱いというか、そういう部分が良いんだよね。紹介文から引用すると、

ふたり乗りダストスキー以外に近寄るすべのない塵の海に沈んだ船を、いかにして援助するのか?息づまる救助活動を迫真の筆致で描いた、巨匠の長篇。

そう。まさしく迫真というかね。塵の海の描写というか、月の砂地獄を感じることができる小説だったなあ。

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

幼年期の終わり」は長い間オールタイムベストに挙げら続けている、傑作中の傑作。これもすごい話だった。いわゆる「ニュータイプ」の非人間的さが痺れたなあ。この新訳版って読んでないんだけど、創元と早川なら福島正美の方が小説っぽくて良かったなあ。
幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))

幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))

あとはRAMAシリーズかな。あれも好きだったっけ。特にオチが(笑)。
宇宙のランデヴー (ハヤカワ文庫 SF (629))

宇宙のランデヴー (ハヤカワ文庫 SF (629))

小説は3で終わりかなって思っていたら、ずいぶん後になって突如共作で4が出版されてえらくびっくりしたことを覚えているなあ。ってか、オチ的に3で終わりってのが美しかったけどね(笑)。
あ、楽園の泉も面白かった。軌道エレベーターのアイディア合戦というか、同時多発的に同じようなアイディアの小説が出てきていたのもおもしろかったなあ。
楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)

楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)

クラークのことを語り出したらけっこう止まらない。