極楽せきゅあブログ

ときどきセキュリティ

Winnyネタにはそろそろ疲れた(苦笑)

ここ最近帰りが遅かったのですが、今日は久しぶりに早く帰宅でけたので本屋に寄ってみたですよ。
で、その近所の本屋って、コンピュータ系書籍のところではムックとか書籍を売れ筋やおすすめてことで壁にディスプレイしてるんですよね。ほんのちょい前まで↑のネット詐欺本が「おすすめ」になってたんですけど、今日見たらWinny本ばっか(苦笑)。ウイルスもこれで怖くない、とか、ダウンロードの裏の裏、とか。
あちきはWinnyユーザーには「氏ね」とは言わないけど、こういう本作ってるヤツらはまとめて「氏ね」とか思うよ(苦笑)。当然そういう本は一連の漏洩に対応してまたまた一山当てようぜって出されてきたわけで、あの破壊的なバッファオーバーフローのことなんてこれっぽっちも書かれてないしね。
Winnyユーザーがいっこうに減少していないらしいってネットエージェントが発表してるけど、おそらく脆弱性とかいくら言っても「俺は大丈夫」とか思ってるのか、あるいはそもそも知らないんだろうなあ。いつも思うけど、セキュリティのいろいろな情報って、本来その情報を必要とするはずのところにはなかなか届かないんだよなあ。
きっと漏洩はまだまだ続くんでしょうね。
関連でまたご意見が出ていたけど、
http://dole.moe-nifty.com/etc/2006/04/winny_51ac.html
いろいろ考えさせられる論点はありますが、結局言えるのはせいぜい「欠陥バイクはやめれ」くらいな気がするんだけどなー*1
まあでも、そんなこと言われてもきっとお構いなしなんだろうね。拡張子とかチェックしてれば何とかなると思ってるんだろうしねえ。ネトランとかに書かれていたような良くある偽装方法以外の偽装で来られたらどうするつもりなんだろう?気づけば簡単にできる偽装とかもあるしねえ。
ウイルスチェッカー使っていれば大丈夫、というのも良くあるけど、ウイルスの亜種なんて簡単に作れちゃうわけだし、当然それに追いつかないこともあるわけだしねえ*2。海自の例では「ウイルス対策ソフトやってるから大丈夫だと思っていた」って言ってましたよね。
Winny問題の深刻さってのは、自分の不注意、もしくは不随意で漏洩してしまった場合、悲惨な結末になってしまうということですね。

  • 仕事上の重要な情報(お客さんの個人情報、機密情報など)が漏洩したら、仕事を辞めることになる
  • 漏洩したのが誰かの個人情報だったら、そしてその人と知り合い、友人だったとしたら、人間関係は壊れる
  • 漏洩したのが自分の情報だったら、プライバシーはずたずたになる

漏洩に気づいて2chに削除依頼かけたとしても、そういうことをすること自体祭りのタネにしかならないわけだし、いったん削除されてもまたアップしやがる馬鹿も多いしね。ひたすら鳴りを潜めて、漏洩したファイルなどが表舞台からフェードアウトするのを願うしかないんだけど、例えば女性名のアカウントだったり、ファイル名が興味を引くものだったりすると、なかなか消え去らずにいつまでも晒されてしまうみたいだし。
会社は責任を取って取引先との間でいろいろ調整しなければならないわけだし、どうかすると商売は大打撃、取引停止とかってことになる。下手するとそれで潰れることもありますからねえ。そうなったらもう自分だけの問題ではなく、自分の周囲の人の生活まで壊してしまうんですよね。
漏洩させた人のその後とかを一般紙やテレビなどのメディアが追いかけて、その悲惨さをアピールしてくんないと、きっとわかんないんだろうなあ>リスク
…ってなことはすでに武田さんとかが語られていたりするんだけど、「使うのを止めさせる」という方向でもっとキャンペーンしてかないと、とは思うものの、一般の人が目にするメディアは事件やセンセーショナルな側面ばかり追いかけてて、そういう興味を持たない、そこまで深く追求しないんだよなー。さてどうするのがいいのかなあ?

*1:とか書くとちょっと問題だけどね。本来は、著作権侵害なコンテンツの利用(ダウソとか放流)やめれ、とすべきなんだけど。

*2:しかも、あれだけ人とお金をかけてウイルスの状況をフォローしている大メーカーでも追いつかないのに、フリーウエアなウイルスチェッカーで何とかなる、なんてことが書かれていたりするんだよな(苦笑)。