極楽せきゅあブログ

ときどきセキュリティ

可用性と安全性

http://deztec.jp/design/06/02/07_script.html
http://d.hatena.ne.jp/hoshikuzu/20060206#P20060206BLOGVSXSS
なかなかおもしろい議論になっていますね。
おそらく大いなる見解の相違があるために、よくあるちょっと不毛な可用性の反論と安全性の議論にしかなり得ないんでしょうけど、ちょっとだけ。

はてなユーザの少なからずは、スクリプトを自由に使いたいのに、

http://i.hatena.ne.jp/idea/3788
はてながある意味過激なまでにマジョリティニーズを考えている会社だとすると、可用性派と安全性派のどちらかが多数であることで方針が決まるんじゃないですかねえ。そうするとJavaScriptへの全面的な許可ってのは今のところなさそうですね。現状はほんの少数が使いたい機能を許して、他の大多数の安全性がちょっと?損なわれる、という図式になってるわけですしねえ。
可用性との議論ではいつも、基盤やインフラに対する認識の相違が浮き彫りになりますよね。要するに今はそこそこ安全だし、ちゃんと使えているから、行きすぎたセキュリティは不要、と考えるか、いやいや、まだこんな基盤は脆弱なのでもっと安全にしないと、と考えるか、ということですね。まあ、あちきはセキュリティ系なので(笑)、今のところまだ安全とは言えないと思ってます>基盤。まして、最近の犯罪傾向としては、犯罪者側にスクリプトなどの技術に秀でた人が増えてきていますからね。フィッシング技術の変遷などを見ているともう驚かされますよ。Webサービスのリダイレクトを利用してURL偽装するとかってのは、専門家でもなかなか見分けがつかないくらいだもんね。シンプルだし。
そんな利用のされ方って、たぶん今のところはまだ可用性推進な方々の意識からすっかり欠落しているので、その状況が改善されない限りはセキュリティをもっと主張してかないとなー、とか思ってたりします。
という戦略的な立場もあるのですが(笑)、ぶっちゃけていうとたかがブログじゃねえか、とか思う部分もありますねヽ(´ー`)ノ仮に成りすまされたとしてどうよ?それが何か影響があるのか?というね。
ただ、あちき自身はこのコンテンツ成りすまされたりするとちょっと困りますね。だから自分都合かな(笑)。自分都合でスクリプト断固反対(爆笑)。*1

*1:ほんとは、ここにこうやって書いてるコンテンツというか、日記とかそういうものに対してどういう価値を見いだすのか、みたいな議論をすべきなんだろうけど、まんどくせえのでそこまでは考えないことにしますよ(笑)

続・可用性と安全性

うは。小島先生から突っ込みが入るとは思わなかった(笑)。
小島先生のように議論を終わらせるとちょっと乱暴なので(笑)、もう少し補足しておこうかな。
今のところはてなの中では「スクリプトすべて?ありえねー」という見解(というより、そういう見解とか持ってない人)が多数なのかと思えるけど、マジョリティっていろんな要素でどうにでも動く可能性もあるので、危険性のアピールとかそういうものはことある毎にすべきだと思うんだよなー。だから「なぜ、自分で鯖立てろ、なのか」って説明しないとなあって思うデスよ。自分で鯖立てろ=公共の場所でそんなことやるな=なぜならそれは「危険」だから、ってことですよね。ではなぜそういうものが危険なのか、それをしっかり説明しないと、見解が無い人は便利な方になびいてしまうかもしれないからね。
そしてそれははてなの中だけの話ではなくて、世間でも同じですよね。
なぜスクリプトが危険なのか。とあるページを見たら勝手に日記にネタを作られてしまって気持ち悪いから危険なのか、有料サービス利用しているのに成りすまされてしまうから危険なのか、そういうことをもっとアピールせんとあかんですね。まあ勝手に日記にネタを作れるということを拡大的に応用すると、はてなブログのサービスを瓦解させてしまうことも可能なのかな。その前にそんなことやってるヤツを捕まえればいいじゃん、というのが先のご意見(http://deztec.jp/design/06/02/07_script.html)だけど、ブログワーム的に拡散させることだって可能なわけでねえ。そうなるとはまちや氏を退会させるだけじゃ追いつくわけがないじゃん。ネット社会のネタへの短期集中度ったらものすげえからね……
てなことを言わないといかんのかな。
もうちっと追記しておこう。
それに、先のご意見(http://deztec.jp/design/06/02/07_script.html)ではなんか個別対処っぽいことをおっしゃってるけど(違うのかな?)、それってブラックリスト方式で原則自由ってことですよね。あちきらはホワイトリスト=安全面に倒す方式推奨っす。どちらが事業者にとって楽チンかは今さら自明ですよね。

トラックバックスパム

あちきんとこみたく場末のブログには、今までトラックバックスパムとか縁がなくて楽チンだったんだけど、最近ぽつぽつ来始めてるなあ。くりいむぱんとかいうのとか。
そのうちいちいち消すのが面倒になると思うので(笑)、見ておられる方は釣られないようにしてくださいね(そんな人は居ないかな(笑))。

はまちや氏関係

最近言論自粛気味なので(爆笑)ほとんど触れてこなかったけど、はまちや氏の行動ってなんか危険ですよね。誰にも知らせずいきなり脆弱性晒しageですか(苦笑)。
どうしてもofficeさんのことを思い出さずにはいられないんですが(そういえばこんなニュース出てましたね。ACCSの個人情報流出事件、ファーストサーバと和解し「すべて終了」)、最後には段取りを致命的に誤ってしまったにせよofficeさんが管理者に知らせる、ということをいつも意識していたのに対し、そういう意識は全然無さそうですね。祭りになればおkみたいな、愉快犯ぽい感じというか。当然ながらそういう行動を模倣する人が出るかも、みたいなことは意識の外にあるみたいですね。
今のところ相手を選んでいるのか、はてなとかミクシとかがつきあってくれてるからいいけど、かれらが放り出してしまったらどうするんでしょうね(笑)。匿名性の裏に隠れていられるなどと、牧歌的な幻想を抱いているわけでも無いと思うんですが……
っていうかはまちや氏のようにあえてネタのためにリスクをとるのでなければ、今のところ最も現実的に安全な方法は脆弱性届け出制度の利用だと思います。何かありましたらこちらにご一報ください(宣伝)。
http://www.ipa.go.jp/security/vuln/report/index.html

Phishig Exposed

Phishing Exposed

Phishing Exposed

今さらだけど星澤さんのネタにもみじ→メモBOFSKUFと接したことが刺激になって、この本積ん読から救出して電車の中とかで読んでます。いやおもしれえわ。っていうか良く考えるよなーまったく。
というか、フィッシングに悪用されないようにするには、この本とか読んだらいいんじゃないのかなあ?どういうWebサイトが使われちゃうのか(必ずしもそれはクラックされることを意味しないんですが)、Webサービスな会社・開発現場あたりでは必読書じゃないですかねえ。

「こんな時だからこそ安定したサービスを」――ライブドアの技術者魂

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0602/07/news066.html
ライブドアが不幸だったのは、M&Aがあまりにも儲かりすぎたということなのかなあ。それは裏を返せば、急ぎ駆け上がるだけの儲けをなかなかポータル関連ビジネスでは生み出し得なかった、ということなのかも知れないですね。どんな会社もそうだけど、儲かる部門がハバ利かすからねー。