極楽せきゅあブログ

ときどきセキュリティ

音楽について言葉で語れるのか?

CASIOPEAっていいなーって思って聴いていたころ、ジャズ好きの元同級生に「CASIOPEAってどこが良いの?」と聞かれたことがあって、「そうだなあ、スピード感ていうか、(ギミックではない)繰り出され感っていうかなあ」ってな意味のことを答えて「???……なんか音が軽くてオレはあまり好きじゃないなー」とか言われたことがあったですよ。他にも「渡辺香津美ってどこが良いの?」と同じように聞かれて、「複雑なところがいいのかなー」と言ってさらに「?」を連ねられてしまったことがあったんですが、そんなことを何度か経験してから「音楽の良さとかって、結局言葉では伝えられないんじゃないかなー」と思いましたねえ。まあ、有る意味音そのものを聴いて「お、いいなー」ってのはものすごく千差万別で個人的なことなので、個人的な感覚を人に伝えようとするとすごくたくさん説明しなきゃわかってもらえそうもないし、仮に感覚を共有できるようになったとしてごくわずかなものでしかないだろうしねえ。だから音楽を語るときは、BOFであることが前提になるんだよね。説明しなくていいから。
まだ中学・高校だったので、それこそ小林秀雄モーツァルトも読んでなかった時分だから無理はないとも言えるんですけどね*1
でもなんつーか、セキュリティってのもそれと同じようなところあるなあ、って最近思うですよ。同じITに関わる技術者、開発者であっても、セキュリティの言葉を語れる人とそうでない人は、そもそも言語圏違うしね(笑)。それを踏まえて語らないと、わけのわからないことを言ってるセキュリティオタクと見られてしまうんじゃないかなあ?
よく陥るのが「こんなこと知ってて当然、知らないとヤバイよ」という態度的な主張をし過ぎる罠かなあ。それはたぶん、言葉に出さなくてもそもそも反発される要因になってしまうよねー。もちろん、セキュリティの人も無料サポート扱いに心が疲弊wしてるのは理解できるけど、もしセキュリティってやっぱやらないとヤバイよね、周りにも問題を意識してもらわないと、っていう「使命感」があるのならば、そこのスタンスを意識して喋ることが重要じゃないかなあ?健全なコミュニケーションをハナっから阻害しないために。

*1:読んでりゃ語れたのか、という話はさておき(笑)